スマートフォンの発熱とバッテリーの問題

バッテリーを長持ちさせるには?

2018年02月06日 17時53分

 では次に、リチウムイオン電池を少しでも長持ちさせるにはどうしたらいいか、考えていきましょう。
 まず、「スマートフォンの発熱」、および「発熱するような使い方」がスマートフォンのバッテリー、リチウムイオン電池の大敵であることについては、あらためて意識していただいて、避けるようにしてください。
 そのうえで、以下のことに注意しましょう。
 
①「腹八分目に医者いらず」

 ……ということわざがあります。お腹いっぱいに食べないで、「もう少し食べられるな」というくらいでやめた方が健康に良いという意味です。
 リチウムイオン電池にも似たようなことが言えるようです。充電・放電を繰り返せば多少なりともバッテリーは劣化しますが、100%まで充電するのを繰り返すと、400回くらいで寿命ラインに達してしまうのに対し、50%程度までの充電を繰り返した場合だと、400回では10%しか劣化しなかったというデータがあります。
 
②使い切らない、こまめに継ぎ足し充電する
 これがニッカド電池やニッケル水素電池とちがうところです。リチウムイオン電池は過放電のまま放置すると致命的に劣化するので、使い切るのを避け、こまめに継ぎ足し充電を繰り返す方が長持ちします。
 
③急速充電は避ける
 早く充電して使いたいという気持ちはわかりますが、急速充電はリチウムイオン電池に負担をかけるのは先に見たとおりです。①で見たように、50%くらいまでの充電を繰り返す方がバッテリーの持ちがずっとよくなるので、そこまでの充電にかかる時間は急速充電とそんなに変わらないでしょう。
 出先の電源が使える場所でも短時間で済みますし、モバイルバッテリー(パワーバンク)でも回数多く充電できるので、かえって便利なのではないでしょうか。